「サービス付き高齢者向け住宅」2018 最新情報!

ここがポイント!

介護事業者が今最も熱い視線向けているのが、高齢者向け住宅の新しい形、「サービス付き高齢者向け住宅」の運営。業界では「サ高住」という略称で呼ばれ、参入を検討する事業主も増えているようです。今回はこのサ高住の最新情報をわかりやすく整理し、具体的にどうすれば事業展開にトライできるかについてまとめました。

復習!サ高住とは?最新情報もチェック

まず、サ高住とはそもそも何かということを簡単に復習してみましょう。

サービス付き高齢者向け住宅、通称サ高住は、基本的には賃貸住宅です。入居者(利用者)が住み慣れた地域でずっと暮らしていけるように、「生活支援サービス」が提供される付加価値の高いシニア向賃貸住宅であり、その概要には国が定めた基準やルールがあります。

入居者の個室の広さは原則として、床面積25㎡以上と定められており(別途に食堂やリビング等が設けられている場合は18㎡以上)、キッチン、洗面台、水洗トイレ、浴室、収納などの設備はバリアフリー化され、通路や出入りの幅も決められています。また、入居者の基準安否確認と生活相談のサービスは必須であり、日中(9時~17時)は、看護師や介護福祉士などの指定の資格を持った担当スタッフが常駐、夜間については、何かあったときにすみやかに駆けつけることができる体制が義務づけられています。

これまで、高齢者の住環境の選択肢は施設か在宅かの二者選択でしたが、サ高住は自宅にいながら施設のサービスを提供してもらえるという、これら両方の面を合わせ持つ理想的な住まいといえます。

国は今後2025年までにサ高住を100万戸まで増やすように各機関に推進を通達しています。しかし、2017年10月末現在、確認されているサ高住はまだ約22万戸で、目標の1/4にも達していません。そのため、この数年は補助金や税制、融資などの優遇政策が加速度的に進められています。例えば、現在施行中の税制優遇は平成31年3月31日まで、同じく住宅金融支援機構でも平成31年3月31日まで「サービス付き高齢者向け賃貸住宅を建設するための住宅ローン」を設定して事業費の100%までの融資を低金利で設定しています。このような優遇措置は今後、流動的に継続的に施行されていくと考えられますので、ぜひ常にアップデート情報を入手したいものです。

サ高住が急速に増えている理由は?

サ高住の基本的な契約形態は、住居の権利が保障されたうえで、食事や介護関連のサービスを自由に選択することができるものです。通常の在宅訪問介護と同じような介護保険サービスを選んで利用できます。 対して有料老人ホームは、ホーム内介護サービスが同一の事業体によって行われるので、利用者には選択肢がありません。

サ高住では通常の不動産契約(一般賃貸借契約や終身賃貸借契約)が適用されて居住の権利が保障され、入居者の意思に反して貸主に部屋を移動させられるなどのようなことはなく、逆に解約、退去も自由であり、住み替えも可能です。それに対して一般の有料老人ホームの多くは利用権契約となり、入居の際に一時金を支払うことによって居室と共用施設を利用する権利と介護や生活支援サービスを受ける権利が終身で保障されますが、施設の都合で部屋を移動させられる場合があります。住み替えは可能ですが、初期償却や精算項目が発生します。

入居時の費用の負担が少ないのもサ高住のメリットのひとつであり、有料老人ホームの多くで設定されている高額な入居一時金は必要ありません。基本的に必要なのは敷金や礼金のみで、低額に設定されています。

また、サ高住の急速な普及の陰には、国の後押しもあるようです。高齢者の住宅整備のための国土交通省の施策に、厚生労働省が医療や介護の観点から福祉面で連携して推進しており、登録棟数は2011年にわずか112棟だったものが、2017年には6,668棟に激増しています。

入居費用の低さや家賃レベルの安さにもかかわらず、外出などが自由であり、自分の生活スタイルやプライバシーを守ることができることを前提に、しっかりとした介護や訪問看護サービス、見守り、生活援助を受けられる点が、さまざまなバックボーンを持つ幅広い層の高齢者に大きくアピールしているといえるでしょう。

サ高住への参入、そのポイントをおさえよう!
介護事業とともに不動産活用を考えている事業主の方には、もし現在、すでに施設運営などを手掛けている場合、これまでに運営している既存施設のノウハウや人材を活用できる点もあり、サ高住への経営参入は魅力的です。

また、上記にも書いたように法人としてサ高住を建設、運営して事業化した場合、所得税や法人税に対しての割増償却や固定資産税の減額、不動産取得税に対する軽減措置等税制優遇があり、なおかつ新規開設に対して一戸あたり最大120万円の補助金が申請できる制度があります。

さらに、サ高住事業への新規参入には、さまざまな事業サポートプログラムを利用することができます。例えば、フランチャイズ形式でのマニュアル・ノウハウ提供、人材採用・教育、介護システム提供、運営オペレーションのノウハウを提供しているところもあります。それらを活用すると、専門の知識・経験がなくても、検討から1年~1年半で介護運営の開業が可能となっているようです。

こんなサ高住が待ち望まれている!

地域密着型のサ高住は、自分の慣れ親しんだ街で24時間365日見守られる体制のもと、自分の居宅で自由度の高い暮らしを継続しながら、必要に応じて介護保険による介護サービスが受けられるという、新しい時代の施設スタイルです。この7年でその数を60倍にするハイペースで激増しており、マーケット規模はますます拡大していきそうです。

今後は、高齢者の大きな楽しみのひとつでもある、おいしい旬の食材を使った食事の提供、楽しいイベントが盛りだくさんのエンターテイメント、また、独居だけではなく夫婦や兄弟などでの入居スペースを持った部屋など、さまざまな付加価値と企画性を持ったプラスアルファの運営センスも求められるでしょう。

 参考:

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の補助金・補助制度はいつまで?|介護×ナースコール

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